Treating 2U

 オープニング曲、エンディング曲を聞いて興味を持ち、ゲームプレイに至った稀有な作品。略称はT2U。
 初めて聞いたのは I’ve の音楽CD「verge」である。(と言うかそれしか音源は無いらしい。)
 当時はKeyのAIRのオープニングが入っていたから聴いたようなモンだったが、アルバム1枚目の1曲目「bite on the bulle」の初聴でいきなり感動し、I’veマジ神集団とか思ったものだ。
 T2Uからアルバムに入れられた楽曲の中でも、「bite on the bulle(T2Uのオープニング曲)」はアルバムのファーストトラックに配置され、「Treating2U(T2Uのエンディング曲)」は神曲として名高い「鳥の詩(AIRのオープニング曲)」の前のトラックに配置されており、この2曲のI’veの自信の程が伺える。トラックとして並べられているので聴き比べされてしまうのだが、「Treating2U」は「鳥の詩」と比べても何ら遜色の無い神曲なのだ。

 さて、ゲームの方だがいかんせん2000年発売のゲームと言うこともあり、システム面での古さは否めない。
 キャラクターボイスなどと言うものはなく、BGMにCD-DA音源とMIDIを使っていると言えばお分かり頂けるだろう。CD-DAは曲の繋ぎや再生にどうしても制限があり、MIDIは再生音源による曲の印象が著しく変わってしまうため、今では使われなくなった物だ。それが使われていると言うことで、古さが分かる。
 しかもシナリオ・システム・音楽どれをとっても最高峰に位置するKeyの最新作、Rewriteの次にプレイしたゲームなので評価は落ちるんだろうと思いきや、そんな事は関係なく、名作はいつプレイしても名作なのだという事を改めて感じさせられた。AIRと比較されようが、Rewriteと比肩されようが、名曲は名曲、名作は名作と言わしめる作品、それが T2U だ。

 シナリオは、エロゲーとしては珍しく個性の強い主人公に一昔前の泣きゲーテイスト。筆者的には超絶ヒットする急所。それほど長くないシナリオで、キャラクターもちょっと多すぎるぐらいに出てくるのによくキャラ立ちをしていて、クライマックスではきっちり泣ける。入念に仕上げた感じはせず、必要なことだけ書いていったら結果上手く行った感じの変態テキスト。エンディングを迎えてもシナリオが完結した感はあるのに「もっと見ていたい!」と思わせる、SS作家にとっては良い意味で「余地がある」シナリオになっている。
 絵にはさすがに古さを感じる。まぁ、筆者はあまり絵を重要視していないので問題ない。行間を読める(妄想で補完する)技術を持っているユーザーレベルなら何も問題はない。
 音楽は珠玉の音源の宝庫。ゲームすら知らず一聴して感動しただけはある。インパクトも強いが、繰り返して聞いても味が出るタイプ。
 システムもさすがに古い……。スキップが2段階あり、テキストを連続表示するパラパラスキップと、次の選択肢まで一瞬で飛ぶ頭出しスキップの2種類があるおかげで、システム面の操作性が古くてもストレスなくゲームをプレイする事ができた。
 総合的には、何故俺はもっと早くこれをプレイしなかったんだ! と悔やまれるほどの名作。

 愛。そつなく仕事をこなす先輩看護婦。
 名医志摩との絡みが強烈な愛シナリオ。ただの寝取りシナリオじゃない所は、愛が味覚を認識できない所にある。

 杏菜。ドジっ娘後輩看護婦。
 愛と良いコンビの後輩であるが、杏菜だけではキャラクターとしては良くても物語性が生まれないのだろう、杏菜シナリオの分岐に、伊之助エンドが含まれてる。またこの伊之助エンドが最高なんだわ……。主人公が入院するきっかけとなった病との闘病シーンが色濃く描かれるので、トゥルールートに等しい。ただ、杏菜と言うキャラクター設定はあまり絡んでこない。

 霞夜(かや)。おしとやかな入院患者。
 気さくな一面もある女の子。手術を受けて50%の確率で生きるか、手術を受けずに死ぬかの2択で迷える子羊。
 プレイすれば解かるが、手術を受けるよう説得してからがまた一悶着あり、「ですよねー、成功しますよねー……あ、あれ?」な展開が待ち受ける。
 筆者的には回避しようが無い設定とシナリオ。無理ゲー(良い意味で)。

 郁乃。入院しているお婆ちゃんの元に毎日通う女の子。
 昔から定番のツンツン系。ツンツン系の定番のシナリオにすればいいものを、顔に大きな傷がある設定がマジ回避出来ない。それがしとしたことが!!

 誠美(まさみ)。入院している子供の母親。
 入院している建(たつる)の母親。この建が良いキャラクターで、Treating2Uのシナリオ展開のキーキャラクターであり、メインタイトルに掛かるキャラクターにもなっている。

 蛍子。通院している親に付いてくる子供。
 主人公との出会いで淡い恋心を抱くようになる。前述の建と絡むイベントは、シナリオ中盤なのに何故か涙が出てくる不思議。がふぅ。
 ただし、子供なので攻略は出来ません。がふぅ。

クドわふたー

 リトルバスターズのファンディスク的なアフターストーリーゲーム。
 根本的にリトルバスターズのキャラクターはほとんど出てこない。佳奈多とクドぐらいしか出てこないので、それ以外のキャラのファンの方にはあまりお勧めしない感じ。

 ストーリーはクドリャフカと付き合い始めた所からスタートするようだ。リトルバスターズの本編の時系列的に違和感があるが”クドだから我慢しろ”の一言で納得しましょう。
 ゲームをスタートしてから1週間ぐらいは多少の伏線を撒きつつも、クドとイチャラブしてるだけの日々となる。ゲームは1本道なので、回避することは出来ない。

 イチャラブ強化週間が終わるとシナリオが展開していく。ロケッティアすなぁ(*´∀`)
 これがシナリオが終わるまで続く。最後はかなり超展開だが、映像的に美しいので許します。

 しかし、ファンディスクとは言え1本道なのが残念だった。
 どうして有月さんのシナリオが無いのであるか……こんなに魅力的なキャラなのに。
 おおっと、有月さんと言ったら妹じゃなくて姉のほうだからね。そこ、勘違いしないように。(ぉぉ
 そんな魅力的な新キャラクターを登場させるなら、それらにも手を伸ばして欲しい所である。まぁ、手を伸ばしたら伸ばしたで、「リキはそんな事しない。」とか言われるんだろうなぁ(笑)

コミュ 黒い竜と優しい王国

 暁WORKSが放つファンタジーアドベンチャー。
 5人のグループ(コミュ)で扱う超兵器(アバター=怪獣、スタンドみたいなもの)によってもたらされるルールとバトルと世界の物語。

 シナリオは重厚で濃厚。テキストのテンポも良く、ついつい長時間プレイしてしまうタイプの魅力を持っている。と書いた割に自分はストーリー中盤で1年ぐらい放置してしまったが(笑)
 盛り上がる所ではクリックする指を止めようがないほど盛り上がる。王様こと我斎五樹との対決は物凄い盛り上がった。カゴメの背景(設定)が出てきた後なのに感じる王様の威圧感は素晴らしい。ただ、そのせいでそれ以降のカゴメのシナリオが完全に蛇足になってしまいましたが。カゴメルートなのにカゴメのイベントで盛り上がることがなかった。
 アバターはどれも強大無比の超兵器として書かれており、フッフール、ジャック・ザ・リッパー、エル・アライラー、ミスjh、ノーマッド、スティングなど、出てくるアバターがどれもこれも同列、同程度にしか感じなかったのが残念。アバターの造形も自分にはあまり魅力的に見えなかった。あと、倒すと経験値が入って経験値の許容量を超えると暴走するとかいう設定も微妙。良くも悪くも、アバターを扱う事、扱える事から発展するシナリオなので、その設定に煮込みが足りないと残念に思えてしまう。

 キャラクターも非常に精細に魅力的に書かれており、それぞれの個性的なキャラクターがよく立っている。俺のお気に入りである夜子さんの後半の取り扱いだけがちょっと納得行かないが、あぁでもしないとエロゲーにならなかったのだろう。残念である。
 あと、完全無欠と思われるキャラクターがホイホイ出てくるのは飽きが来るね。敵がインフレを起こしてくる物語後半は特に顕著。カゴメや我斎、支倉あたり。

 音楽は、それほど抜きん出たモノは感じなかった。が、別にそれは悪いことではない。BGMとしては優秀だろう。
 声優陣が非常に優秀。こういう話と言うかキャラクターは演りやすいのか、声優のせいでキャラの魅力が跳ね上がっているキャラクターがちらほらいる。井沢や真雪、王様、教授あたり。

 色々とダメ出しをしてるけど、総合的にはプレイして損の無いゲームだと思う。

サーカスランド1

 トヨタと言う日本が世界に誇る巨大自動車メーカーがある。
 トヨタの作り出す製品は80点主義と言われ、1つの要素に100点を目指して研ぎ澄ますことにより何らかの要素が60点になってしまうことを、一様に80点を目指すことによって防いでしまうモノ造りをする主義のことである。80点以上の加点要素は一般ユーザーでは満足度として分かりにくい加点要素になってしまい、むしろ欠けた60点の要素が大きくクローズアップされてしまうユーザーレベルと心理を突いたモノ造りテクニックの事だ。
 トヨタに習ったかどうかは知らないが、我らが団長率いるサーカスブランドはさらにその上を目指し、40%主義のモノ造りを展開している。
 これは、新企画のゲームでは固定ファン獲得を目指さなければならない観点から100%ある魅力のうちの40%を搾り出し、残った60%のうちから追尾ゲームを出す時にその40%(全体から見ると16%)を出してまたファンを獲得、さらに追尾ゲームを出す時はまたその40%(全体から見ると6.4%)の魅力を搾り出し、さらに追尾ゲームを出す時はまたその40%(全体から見ると2.56%)を搾り出すと言う無限に魅力を生み出せる方式の事を指す。無限絞り汁。
 新しい魅力があることで飽きることなくゲームを購入することが出来、なおかつ、新要素が5割に達していない事からほんの少しの空腹感を持たせることによって、次の購入意欲を掻き立てることが出来るのだ。
 サーカスのゲームをすると味わうことになるこの空腹感。これはゲームを長く楽しむためのアクセントとなっているのだ。ほら、よく言うじゃないか。空腹は最高のスパイスだと。料理の王道たる技術とトヨタの80点主義と空腹スパイスを掛け合わせた素晴らしい製造手法と褒め称えるべきだろう。
 さらにライターの脳内裏設定を繰り出すことによって、ゲームの魅力100%を振り切って120%に増やす事だって当たり前のようにやってのける。団長に底など無いのだ。
 そんな、ワールドクラスのサーカスが送り出す今回の作品。それがサーカスランド1である。

 サーカスから発売されている「ダ・カーポ」「アリエス」「水夏」「すくみず」などのキャラクターを惜しむことなく繰り出したファン待望のボードゲームが今回のサーカスランド1。
 コンシューマゲーム業界の巨頭スクウェアエニックスですら「いただきストリートPSP」にてファイナルファンタジーやドラゴンクエストの登場人物を題材にしたボードゲームを出しているこのリメイクブームの時代。綺麗なままのあの頃を思い出にひたる事が出来る大人の為のリメイクゲーム。大人のためのゲームを18禁ブランドを看板に掲げるワールドクラスのブランド、サーカスがしないでどうする。サーカスは常に流行に乗り遅れない。
 新時代のOS、Windows Vista が登場するや否や、ゲームプログラムのVistaサポートに追われる所かこれを逆手にとって繰り出すVista対応バージョン。パッケージングだけを変えるという大胆な手法により、Vistaイノベーションの流行の波に乗る事にサーカスは成功している。ハードウェアメーカーですらVista対応にてんやわんやだった今年初頭の時期にサーカスは一介の18禁ブランドながらやって見せたのである。サーカスブランドは常に流行に乗り遅れないのだ。Vistaに流行がきているかどうかはとりあえず置いといて。
 そして、それに加えて名称に「サーカスランド1」と番号を付記する事によって、サーカスの新しいシリーズが始まる事を予感させ、掛け値なしに期待を高めさせてくれる。次のサーカスランド2が発売された時にまったく混同することなく購入できるという初心者にも優しい配慮を忘れることは無い。
 シリーズ物はついつい揃えたくなってしまう複雑なヲタクゴコロを初っ端からくすぐる心憎いばかりの演出に成功している。サーカスは常にエロゲヲタの味方なのです。

 しかしまったくの新しいゲームというわけではなく、ゲームシステム上では誰にでも楽しさを共有できるボードゲームを採用し、ゲーム性にも十分配慮。キャラクターは既に世に広く知れ渡っている自社ブランドキャラクターを惜しむことなく出演させ、ファンにはたまらない仕様となっている。
 つまりこれは、団長の「おめぇらの愛してやまないキャラクターだが、まだ遊び足りねぇだろ?」という心憎いばかりの暖かいプレゼント(ギフト)なのだ。贈り物を頂いたら心ばかりの謝礼を述べることこそすれ、文句など言ってはならないのである。常識的に考えて。

 だから、公式トップページの絵がヤル気なくても、「音夢のCVは安玖深音じゃない。鳥居花音じゃなきゃ嫌だ!」と思っても、「すくみず~フェチになるもん~はハズレだから入れないでくれ。知ったらやりたくなる人に買わせる気ですね」と思っても、「どう考えても挿入歌多すぎ。次なる布石かよ。恐ろしい」と思っても、「いまさらアリエスとか、キャラ汁搾り出すにも程がある」と思っても、「つーか、二次創作(同人)よりオフィシャルサブストーリーのほうが多くないッスか」と思っても、思ってはいけないのである。
 まさに、「逆に考えるんだ」の発想である。

 今回は私の尊敬するナスティ・ボーイことK氏から熱くレビューして欲しいとのご依頼を直々に受け、本気でレビューしようと思ったら前置きが長くなってしまいました。本編に進みます。

 ゲームをスタートさせると、パートナー選択(攻略するヒロインを決める)→名前設定→ボード選択(盤の大きさ)→周回数設定と、ゲームの設定をとんとん拍子に決めていく。
 物語は、ヒロインと主人公が初音島にやってきて初音島ミスコンテストに出場するというのが大まかな導入シーンとなる。
 私が選ぶパートナーはもちろん、名無し(水夏)である。これ以外に選択肢は無い。何の為にサーカスランド1をプレイしているのか、ご一考頂ければ解かると言うもの。そんなん、ゆりしーが出てるからに決まってんじゃん(前説台無し)

 魅力・根性・身体能力・知性の4つのパラメータが最終目標となるミスコンテストに関わるパラメータとなる。よって、これをボードゲーム内のトレーニング等で伸ばしていくのが本道となる。そして肝心のミニシナリオは親密度パラメータを増やすことで進んでいく。ほかに、ボード内のショップで衣装を揃えてパラメータを補正したり、ボードゲーム内でアトラクション物件を持ったり(いたスト的な)、トレーニングに失敗すると溜まるストレスパラメータ、他者を妨害するカード(桃鉄的な)などの要素が絡んでくる。
 こうやって並べてみるとなんだか楽しそうだが、気が狂いそうになるほどつまらないので覚悟した方がいい。むしろボードゲームの存在自体が突っ込み所なわけだが、それだとサーカスランド1の存在意義が失われる厳しい突っ込みとなってしまう。しかしそこは我らが団長。素晴らしい伏線を敷いてくれます……ま、それは最後に。

 さて、ボードゲームのつまらなさを紐解いてみると、こういうことだ。
 妨害カードは1ターン消費するわりに逆転を狙えるような物ではなく、使い道がない。この妨害カード以外で他キャラに絡む要素は無く、最後のコンテストでパラメータ比べとなるだけだ。この時点で複数人数で楽しむボードゲームの良さは失われる。
 アトラクション物件マスは特に使い道が無く、そもそもお金に執着しても特に価値がない。お金が多くても有利にはならない。お金に関する要素はこれで否定される。
 トレーニングマスはミニゲームによってパラメータを上げられるが、ハートのマスに比べて効果が少ない。ミニゲームはこれでもかと言うほど小学生プログラマーレベルなので何も期待しないように。よってトレーニングマスもスルー対象となる。
 「?」マスで出てくるミニクイズは難易度がかなり高く、ゲームをプレイしていても難しい。俺で言うと「D.C.」「水夏」「アリエス」はプレイした事があるが、プレイした事がない「すくみず」や「ガッデーム&ジュテーム」などから出題されると正答率はヒドいことになる。団長信者のみ止まって価値のあるマスだと言えるが、そもそもクイズに正解してもお金しかもらえないので「?」マスもスルー対象となる。
 と言うことで、ボード上で目指すマスはハートのマスだけである。ハートのマスだけを狙ってトレーニングとコミュニケーションを積み重ねれば簡単にクリアが可能。ボードの広さで難易度が表示されるが、実は分岐の多い上級ボードのほうが簡単に勝てる。

 ちゃんとゲームバランス調整してますか団長。ユーザーの興味を引ける要素さえあればなんでもいいとか思っていませんか団長。

 あと、システムについてもう1つ。ボタンや矢印をクリックした際に何も反応が無いのは困る。押した感じがしない。操作系に問題が無くても、人間工学的に扱いづらいと評価される。もともとサーカスのシステムは弱い部分であるが、なんとかして欲しいものだ。

 さて、音夢ルートでの冒頭の杉並のセリフだが、

> 杉並「お前、ミスコン出ねぇか?」
> 主人公「俺、ミスじゃねーもん」
> 杉並「お前の存在自体がミスだろ」

 ……。
 団長……これは深いですよ。あまりにも自虐的なギャグですよ。
 そもそもダ・カーポというゲームに今回の主人公は登場しません。そんな今回の主人公に対して音夢が当たり前のように「兄さん」と呼ぶ違和感すらギャグにしてしまっています。主人公の名前変えてるのに杉並が主人公の事を「朝倉」と呼んだりするしね。
 しかし、この一言はそんな自虐的なギャグでは収まらないと思っています。
 この杉並のセリフは今回のサーカスランド1を端的に表現している一言と言えます。ゲームスタート5分の冒頭シーンで出てきてしまうこの脅威の伏線。ボードゲームに入る前から、このボードゲームに対する伏線を張っているのです。ゲームシステムに対する伏線など、私は初めて見ましたよ。
 ゲームシステムだけにとどまらず、杉並がサーカスランドの主人公に対してこのツッコミを入れている点に着目すれば、主人公はすなわちユーザーの分身であり、

> 杉並「(このゲームを購入した)お前の存在自体がミスだろ」

 と言うツッコミへと昇華されることになります。
 あまりにも奥の深いこの名言。団長には本当に頭が下がる思いです。
 ま、私はゆりしーボイスゲーとして100%楽しんでしまいましたが。団長最高!!!
 サーカスランド2も期待しています。

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この青空に約束を─

 仲間内でも評価の高い、その中でも師匠の評価が高い、ショコラ、パルフェのシラリオライターが送り出す戯画の新作。それがこの、この青空に約束を─。
 システムに定評があるようだが、公式サイトが使いにくいっつーか、レイアウト崩れまくってるんですけど。キャラ紹介とかフレームに隠れて文字が読めません。こんな少ないページ数でわざわざフレームを使うまでも無いだろうと言いたいのだが。
 略称は難しく、「青空」と言えばAIRの挿入歌や果て青などが思い出され、「約束」では通らない。結局、「この青空に」ぐらいは言わないと、特定できないのが残念だ。

ゲーム日記

 始まりはひなた荘?
 ありえない勢いで美少女の揃った学生寮に、男子生徒は俺一人。
 すでに好感度MAXの幼馴染みに、気も悪知恵も効く生徒会長のお姉様、島を一変できる地位のお嬢様、無口系のおかっぱ少女、子供のような言動が目立つ担任女教師兼管理人、そしてやってくるツンデレ転校生。
 やっぱりひなた荘で問題ありませんね。

 第1章。
 ツンツンの転入生、凛奈を量の一員として迎え入れるまでが、第1章。
 4月からスタートの寮生活って、とらハ2やミルシーなんかを思い出すけど、実際それに近いものがあるね。安心してテキストを読み進められる王道感。行き先選択に見せかけてキャラクターアイコンを選ぶスタイルの選択肢も、その感じをより一層強くしてくれている。リスティ・シンクレア・クロフォードの事、誰か覚えているかな……(笑)
 「ここはこうするのが王道だろー」っつーことを恥ずかしげもなく惜しげもなく展開してくれる。確かに嫌いじゃない。東鳩シリーズにしても、とらハシリーズにしても、ミルシーにしても、話題性の高くなるゲームというのは、王道であることが多い。え? 最後のは違うって? ぶっこぉすぞ!(ぉ
 と言う訳で、ぼくらの七日間戦争はまだですかー? とワクワクしてしまいます。

 第2章。
 特定の女の子と仲良くなっていく、第2章。
 思考や状況判断による選択肢ではなくキャラを選ぶだけの選択肢でシナリオが分岐していくなら、ファーストプレイからオンリープレイで問題無いわけで。最初はまず宮穂を目指す。

 宮穂は、仲間内でもクリアしている人が多かったことにプラスして、公式サイトの人気投票で最下位を走るシナリオ不遇キャラであり、年下の先輩呼びキャラであるという点も著しく評価してのファーストプレイに抜擢した。
 この人気投票はなかなか信頼性があり、実際にシナリオの評価のある海己(幼馴染み)と奈緒子(生徒会長)でワンツーを決めていた。
 普段ならオープニングムービー登場順にクリアを目指すので、海己ルートから目指してしまう所だが、やっぱり持つべきものはソムリエ大先生友人ですな。

> 「私をお求めですか」
> 「……だっこして、ください」

 定番と言えば定番だが、この軽いギャップこそまさに王道。
 こんな岩陰で……海辺の岩陰でやってもいいと思っていやがるのかコノ野郎。ええ、誰に言っているわけでもありませんよ? ですが、コノ野郎!

 そんなこんなで宮穂クリア。
 なかなか面白かったんだけど、1章と2章3章の路線の違いに戸惑う。

 続けて、静。
 エンディングの静が静がと大変騒がれていますが、正直、このシナリオに評価するものは無かった……。
 唯一、下の毛一本のイベントの際の、宮穂が最高に面白かったぐらいか?
 「いや、それはありえない」と言う単語を呟きつつ、静クリア。

 3番手は沙衣里先生。
 先生って付くほどだから俺にはありえないんだけど、微妙に子供すぎる言動が面白かったりする。いやむしろ、さえちゃんのダメな行動に対する主人公の心の中のツッコミが面白すぎる。
 宮穂に匹敵するギャグキャラであったが、職員会議は高評価。さえちゃんクリア。

 さぁ、凛奈シナリオに突入だ。
 第1章からして特別扱いを受ける凛奈。CVは強烈なビッグネームを起用していることからも、その存在感は大きく感じる。
 だが、俺の感じている感情は精神的疾患の一種のようでした。
 凛奈バカスwwwwwテラバカスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
 除夜の鐘を一つ突くたびにwwwwバカスwwwwwwwwww
 爆笑のまま、凛奈ルートをクリア。宮穂に匹敵する面白さだった。ある意味。

 キャラ的には無いのだが、その面白さにテンションが上がった所で、俺的最難関の奈緒子ルートへ突入。生徒会長だ。
 こいつは計算高く、自分が一番でならないと気がすまない性格のクセに、主人公に対してだけはダラ甘。
 シナリオ的にもなかなか面白かったのだが、最後の最後のエピローグ。奈緒子に1年間合えなかったことに対して、身の潔白を言葉で証明せよと迫られた主人公の、

> 「お前に触れられただけで、すぐ出る」

 に大・爆・笑。
 せっかく綺麗に終わるんだと思っていたのに、この仕打ちは何?

 そしてオーラス。海己である。
 ゲームスタート時から好感度120%の幼馴染み。
 まぁね、今までのルートの中でちらほらと出てきた伏線でシナリオは読めるんだけどね、それでもこれはイカンですよ。高見塚祭のウェwwwwwwwシーンで泣きました。はい、号泣。ちなみに「w」は伏字です。
 海己の独白は耐え切ったのに、あの長い独白は耐え切ったのに、主人公が海己を抱きしめて泣いているシーンが耐えられなかった。
 さすがにメインヒロインかと。

 ここで終わると思いきや、物語はまだ続く。オープニングタイトルに新項目が追加される。
 そう、各シナリオで目標としてきた、約束の日だ。ここまでのキャラ別シナリオは、これが訪れる前に完結し、これの後がエピローグになっている。
 うん……解かってるんだけどね。
 解かっているんだけど、号泣が止まらない。
 そしてそれに拍車を掛ける、卑劣なまでのエンディングロール。
 え? まだ隠しがある?
 綺麗なままで終わらせてください(笑)

総括

 では総評。
 シナリオはさすがのディープインパクトが1発。その他の各キャラシナリオパートは、王道の展開を見せるのに小気味良く読め、まったく安心して見ていられるもの。古き良き To Heart、とらいあんぐるハート2等を彷彿とさせるものがある。ただ、パルフェより幾分インパクトに欠けるため、その点は評価を下げるだろうか。舞台設定やキャラ設定などは、パルフェより好きなんだけどね。設定だけではなかなか。
 CGはおしなべて微妙。パルフェとまったく変わりは無く。これも安心感を与えるものなのだろう。
 音楽はたいした評価は出せないのだが、グランドフィナーレのエンディングロールが最凶最悪。これ聞いたら、多分また泣くっつーぐらいヤバイ。
 システムは軽快にしてかゆい所まで手が届く超親切設計。その使いやすさを公式サイトにも活かして下さい(ぉ
 総じて、パルフェよりやや下という評価に落ち着いた。車輪の国、向日葵の少女をこれの前にプレイしていたのが、致命的だったかも。やはり名作は連続してプレイしてはいけない(笑)

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